こんにちは!Omiです。
今回はこれから久喜市に引っ越しを検討されている方向けに、今後私が転居する予定である久喜市の鷲宮地区の特徴についてご紹介します。
現在の久喜市は平成の大合併で2010年に旧久喜市・鷲宮町・栗橋町・菖蒲町の4つの自治体が合併したものですが、市名からも分かる通り久喜地区が現在の久喜市の行政・商業の中心部となります。
久喜地区は江戸時代に久喜藩の陣屋が置かれた事がきっかけとなって栄えましたが、一方で鷲宮地区は関東最古の大社と称する「鷲宮神社」の門前町として栄えた歴史があります。
鷲宮神社の一帯は関東の中央部に当たる上、利根川の沃地であるとともに、鎌倉街道中道が奥州へ抜けると言う交通の要衝であった為、鎌倉幕府はこれを重要視し、太田荘は幕府の直轄領とされ、鷲宮神社は幕府の手厚い庇護を受けるようになりました。
鷲宮地区の概要
鷲宮地区は久喜市の中心ではありませんが、久喜地区と同じく都心のベッドタウンとして発展してきた歴史があり、JR宇都宮線(東北線)の東鷲宮駅と東武スカイツリーライン鷲宮駅の2路線2駅を擁しています。
鷲宮駅・東鷲宮駅から大宮までは30分弱、新宿・上野までは1時間程度と充分通勤が可能な時間であり、東北道と圏央道が交差する久喜白岡ジャンクション、東北道の久喜インターまでも地区の全域から概ね15分以内にアクセス可能であるなど、車による交通の便にも恵まれています。
面積は14k㎡と久喜市全体の82k㎡の17%程度、人口は総人口15.2万人のうち、3万人と全体の20%の人口を擁し、久喜地区に次ぐ人口密度の高さとなっています。
鷲宮地区の歴史は鷲宮神社と共にあり、地域の発展には古墳時代に移住してきたと考えられる出雲系の一族、その後の平安時代末期にこの地を荘園として開発した藤原秀郷の後裔と称する太田氏、鎌倉幕府や室町幕府の関東出先機関である鎌倉公方、古河公方などが深く関わっていますが、中世以前の鷲宮神社の歴史については以下記事にて解説していますので、詳細についてはこちらの記事をどうぞ。
鷲宮地区の航空写真から見る開発の歴史
鷲宮神社の周辺は古くから門前町として栄えた歴史がある為、局地的に人口が密集していたからか、1900年代の早い段階で鉄道が敷かれ、鷲宮駅が開業しています。
JR宇都宮線の東鷲宮駅は歴史が浅く、1980年代の鷲宮地区の東側の開発に合わせて開業した比較的新しい駅です。
現在ネットで閲覧可能な久喜市の航空写真では、1960年代のものが最古となっていますが、この時点ではまだ鷲宮駅周辺の開発はそれほど進んでいません。
【1960年代】
一方でかつて陣屋が置かれていた久喜駅の周辺はある程度の市街化が進んでいる事が分かります。
1970年代には1960年代に施行された都市計画法に基づいて、駅の南北の市街化が進んで行きます。
【1970年代】
鷲宮駅の周辺は、高度経済成長期における東京都心のベッドタウンとしての開発は既にこの時点で完了しているように見え、以降は80年代に東鷲宮駅を中心としたエリアの開発が始まりました。
この時期に東鷲宮駅の南東側に鷲宮産業団地の開発も行われました。
【1980年代前半】
【1980年代後半】
この開発は1990年代まで続き、2000年代には周辺の市街化が完了しています。
【2000年代】
以降は現在に至るまで、東鷲宮駅の市街地の外郭と、2012年に出店したアリオ鷲宮の周辺の市街地が広がっているのが分かります。
【2021年】
なお、現在統計が閲覧可能な2004~2019年の地区別の人口動態を見ると、久喜・菖蒲地区が著しい減少、栗橋・鷲宮地区が増加となっています。
久喜 | 菖蒲 | 栗橋 | 鷲宮 |
|
---|---|---|---|---|
2004年 | 72,808 | 22,067 | 26,351 | 33,798 |
2010年 | 70,830 | 20,860 | 27,148 | 36,176 |
2019年 | 67,570 | 19,342 | 27,585 | 38,569 |
増減 | -5,238 | -2,725 | 1,234 | 4,771 |
このうち、鷲宮地区に関しては、地区別の出生数・死亡数、転入数・転出数の閲覧が可能な2005~2009年の期間では、常に出生数が死亡数を上回り、転入数が転出数を上回る状態が続いていました。
久喜地区ではネットで閲覧が可能な2005年時点では、既に転出数が転入数を上回り、住宅地としては衰退の兆候が見えており、逆に鷲宮地区の開発が進んだと言う具合です。
2022年の初頭時点では、南栗橋駅周辺の再開発が行われる予定となっていますので、今後の開発の中心は鷲宮地区から栗橋地区に移るのかも知れません。
東武日光線の始発駅、南栗橋駅(埼玉県久喜市)周辺を再開発する産官学連携プロジェクトが立ち上がった。埼玉県久喜市、東武鉄道、トヨタホーム、イオンリテール、早稲田大学大学院小野田弘士研究室の5者が組み、住居や商業施設を開発する。自動宅配の実証実験や高速通信規格「5G」に対応する環境整備の実現に向け、コロナ後を見据えた次世代型まちづくりを進める。
なお、鷲宮駅には久喜駅のような繁華街はなく、かつてスーパーマーケットの東武ストアが駅に併設されていましたが、2000年以前には既に撤退しており、それと入れ変わるように東口にカスミが開店しています。
また、東鷲宮駅の東口にはGMSのイオンがありますが、こちらは1986年の東鷲宮駅周辺の開発合わせて出店した旧ダイエーが、2016年に経営変更されたものです。
こちらは2012年に久喜地区と鷲宮地区の境界線辺りに出店した「アリオ鷲宮店」と、後述の「ベスタ東鷲宮店」に顧客を奪われ、2022年4月に撤退予定です。
東鷲宮駅の外郭は今でも開発が進んでいますが、中規模の商業施設はスーパーマーケットのベルクとホームセンターのホーマック、アパレルのしまむら、ドラッグストアのセキ薬品が出店している「ベスタ東鷲宮店」に集約されています。
なお、鷲宮地区は商業の商圏的には久喜地区と一体化している側面がありますので、主な店舗についてはこちらをご参照ください。
まとめ
以上、鷲宮地区の特徴について解説しました。
久喜地区と比べると、戦後の高度経済成長期までは農地だった場所が多いので、年代によって開発されたエリアがばらけているのが特徴です。
最近では久喜駅と鷲宮駅の中間にある「アリオ鷲宮店」周辺の住宅開発が進んでいます。
電車で通勤する場合には、やはりJRと東武のターミナル駅で、快速や急行が停車する久喜駅が便利ですが、鷲宮地区では久喜駅までは遠いので未だに外郭の開発が進んでいる東鷲宮駅周辺がおすすめです。
字名で言うとこちらが該当します。
・西大輪
・東大輪
・外野
久喜地区よりも河川や田園風景が多く、住宅が密集していないところにゆったりと暮らしたい方には鷲宮・栗橋地区がおすすめです。
市街化区域はそこまで田舎ではないですし、鷲宮・栗橋間は今後開発が進む可能性もあります。
また、車で少し走るとこのような田園風景を眺める事が出来るのも魅力です。
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